ミズノ、3Dプリンターで個人専用一体ソールを設計・製造する技術を開発し「3D U-Fit」のオーダー受付を開始

ミズノは、スポーツ業界で初めて3Dプリンターで個人に合わせた専用の一体ソールを設計・製造する技術を開発した。その技術を活用したパーソナルフィッティングシューズ「3D U-Fit(スリーディーユーフィット)」のオーダー受付をMIZUNO TOKYOで来年4月1日から開始する。

足幅が広い、狭い、左右でサイズが異なるなど、シューズ選びに困っている人が多くいることは知られているが、これまでの製造工程ではシューズの機能のほとんどを担うソールは個人に合わせて簡単に変えられないという技術的な制約があった。「3D U-Fit」は、個人の足型を測定し、一体ソールをそのデータに合わせて作ることで、それぞれの足に合ったオリジナルのシューズを作ることができる。

またこのソールは独自の構造を持っており、足底の荷重分散による負荷軽減や、独特のクッション感を提供することができ、従来のフィット感とは一段違う、次世代のフィット感を提供することができる。この独自構造は日米で特許を取得済みとのこと。

これまでのシューズ作りとは違ったアプローチで、既製品では満足できなかった人の困りごと解決につながる新たなオーダーシステムとなっている。

「3D U-Fit」の最大の特長は、ユーザーの足に合わせ、オリジナルでソールを設計すること。3Dプリンターを用いて一体ソールを作る技術の完成と、計測データに基づいて個人専用シューズを作る設計フローの完成という技術的なブレイクスルーによって商品化に向けての課題を解決した。ミッドソール、アウトソール、中敷きを一体にすることで、シームレスなフィット感を実現した。

極端に足幅が広い、狭い、左右でサイズが異なる人への対応はもちろん、将来的には脚の長さが違う人へはソールの厚さを調整する、体のバランスや個人の好みによってソールの硬度を変更するなどもできるよう開発を進めている。

購入する際にはまずMIZUNO TOKYOで足型を測定する。個人の足を片足ずつ測り、足とシューズの専門家による診断を行い、土台になるソールを一つひとつ設計する。その情報に個人の悩みや癖、好みなども加味し、自分専用のシューズが完成する。アッパーカラーはホワイト、ブラックの2色、ソールはデザインが違うType-AとType-Bの2種から選択することができる。

最終確定した情報をミズノテクニクス山崎ランバード工場へ転送し、そのデータを基にシューズを製造する。シューズは、オーダー後約2週間で完成する。

今回の製造工程では、通常シューズ作りで必要とされる金型が不要になる。また、個人に合わせ作成するため、材料や在庫を大量に生産する必要もなく、輸送費の削減にもつながる。従来の大量生産、大量消費、大量廃棄から脱却し、環境にやさしい新たなシューズ作りのフローの確立を目指す。

ミズノでは、研究開発力を強化しスポーツによる社会イノベーション創出を加速させるために、2022年11月にイノベーションセンター「MIZUNO ENGINE(ミズノエンジン)」を設立した。

「MIZUNO ENGINE」には研究開発のための特殊設備が一ヵ所に集約されており、研究開発の基本となる「はかる」「つくる」「ためす」の高速回転が実現されている。今回開発した「3D U-Fit」も、「MIZUNO ENGINE」起点で生み出された商品となる。

[小売価格]5万5000円(税込)
[発売日]2025年4月1日(火)

ミズノ=https://jpn.mizuno.com


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