矢野経済研究所、スポーツアパレル市場に関する調査、2024年の国内市場規模は前年比102.7%の6255億9000万円の見込

矢野経済研究所は、国内スポーツアパレル市場を調査し、競技カテゴリー別の市場規模や、参入メーカーや流通の動向、将来展望を明らかにした。その結果、2024年のスポーツアパレル国内市場規模は前年比102.7%の6255億9000万円の見込みとなった。前年に続いてアウトドアウエアが市場全体を牽引している。

2024年のスポーツアパレル国内市場規模は、メーカー出荷金額ベースで前年比102.7%の6255億9000万円の見込みである。

2023年に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類に移行し社会活動の正常化が進んだことで、2024年も競技シーンで着用するための需要が安定した。さらに、日常生活での着用を目的としたライフスタイルシーンでの需要や、応援するチームのレプリカユニフォームなどファンによる需要、訪日外国人客数増加に伴うインバウンド需要も好調で、前年からプラス成長を見込む。

ただ、夏場以降、残暑で気温が下がりづらかったため、秋・冬物の動きが極めて鈍くなっている。トレーニングウエアやゴルフウエアなどではマイナス成長見込みとなるなど、前年に続いて気候面の影響を受けやすい状況に変わりはない。

前年に続いて特に好調に推移するカテゴリーがアウトドアウエアで、2024年のアウトドアウエア市場は前年比110.6%の1880億円を見込む。

アウトドアウエアは、ファッション性の高さや、機能面への高評価、多様な業態における消費者との接点の増加などを要因として、ザ・ノース・フェイス(TNF)やパタゴニアなど有力ブランドのウエア需要が特に好調で、これまで市場拡大が続いてきた。

これらの有力ブランドについては人気定番商品が毎年品薄になるため、前のシーズンに買いそびれた顧客がシーズンに入る前に早々に購入し、シーズンが本格化する頃には人気定番商品は品薄になるというサイクルが生まれている。

そのため、近年、他のカテゴリーが苦しんでいる「夏場以降に気温が下がらない」ことで秋・冬物の売れ行きが不振となる影響が同カテゴリーにおいては小さく、この点もアウトドアウエア市場の好調につながっていると考える。

2025年のスポーツアパレル国内市場は、前年比103.4%の6470億9000万円と予測する。全般的な市場については、2024年から2025年にかけて大きく変わる要素が見られず、同様の状況が続くと考える。カテゴリー別に市場をみると、アウトドアウエアが前年比109.0%と引き続き高成長になる見通しである。前年比5%増を超える成長予測はこのアウトドアウエアのみで、引き続きマーケットを牽引する可能性が高い。その他のカテゴリーにおいては、比較的落ち着いた推移を見込む。競技シーンでの安定した需要を土台として、プラス成長の度合いはその他要因に左右される面が大きくなる見込みである。

[調査要綱]
調査期間︓2024年9月~12月
調査対象︓スポーツ関連企業(メーカー/サプライヤー・卸売業・⼩売業)
調査⽅法︓同社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話・e-mailによるヒアリング、ならびに郵送アンケート調査併用
[小売価格]19万8000円(税込)

矢野経済研究所=https://www.yano.co.jp


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