- Home&Living2024/06/05 16:49
YKK AP、国産桧の集成材を利用したトリプルガラス木製窓「APW 651」大開口スライディングを発売
YKK APは、窓事業ブランド「APW」シリーズとして、新たに国産桧の集成材を利用したトリプルガラス木製窓「APW 651」大開口スライディングを7月22日から発売する。
再生可能資源である国産木材を使用し、木製ならではの上質感のある意匠性とトリプルガラス仕様による高い断熱性能を兼ね備えるほか、耐風圧性S-5等級・水密性W-5等級を有し戸建木造住宅および集合住宅などの非木造建築物にも対応可能な仕様の木製窓を発売する。樹脂窓と共に使用いただくことで住宅の更なる高意匠化・高断熱化を目指す。
脱炭素・カーボンニュートラルの実現に向けた家庭部門における温室効果ガス排出量の削減に向け、YKK APは「APW」樹脂窓シリーズの発売から15年間、開口部の高断熱化を推進してきた。日本の樹脂窓比率はこの15年間で伸長を続け、材質別構成比で22%(2024年YKK AP調べ)となっている。さらに、2022年に住宅性能表示制度(住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく評価・表示制度であり、国が定める共通のルールに基づき、第三者機関が住宅の性能を評価・表示(任意利用))において断熱等性能等級5・6・7(「断熱等性能等級」は、住宅性能表示制度のうち、外壁、窓等を通しての熱の損失の防止を図るための断熱化等による対策の程度を示す基準)が新設され、2030年には断熱等性能等級5が義務化予定の日本では今後ますます住宅の高断熱化が進んでいく。これらの動きに対応するための新しいチャレンジとして、木製窓の開発に取組んだ。
木製窓は樹脂窓と同様に断熱性能が高く、木素材ならではの風合いが好まれることから、住宅の断熱基準が高い世界の国々では多くの住宅で採用されている。一方日本では、高価格で木部のメンテナンスが難しいことなどからあまり普及していないのが現状だ。しかし昨今、木の素材感へのニーズ、再生可能でサステナブルな資源であること、国産材利用促進の動きなどから建築物の木質化が注目されており、さらに高断熱窓に対する需要の高まりなどから、木製窓への関心が高まっている。
そこで、木製窓へのニーズに対応しながらこれまでの課題を解決するために、室内側は国産桧の集成材・室外側をアルミで被覆したアルミクラッド構造とし、価格を樹脂窓の2倍程度(APW 651大開口スライディング偏芯タイプ[枠ノックダウン]とAPW 431大開口スライディングの25624サイズを比較した場合)に抑えた商品を開発。熱貫流率0.99W/(m2・K)(JIS A 2102-1に基づいた計算値:片引き窓[W2600mm×H1530mm]/ダブルLow-Eトリプルガラス 日射遮蔽型ブルー、ブロンズ、日射取得型クリア/アルゴンガス入 樹脂スペーサー)の高い断熱性能を有し、雨や日射による腐朽や色褪せを防ぎ、メンテナンス性にも配慮した商品を、10年保証が付く「APW」シリーズとして発売する(オーナーに安心して商品を使ってもらうために商品を10年間保証する制度。同社の「APW」に関し、カタログに記載の保証期間・保証内容の範囲において商品保証を行うことを約束するもの)。これまで培った窓づくりの技術を活かした国内生産による安定品質で、リビングや寝室のインテリアとしても使用できる高意匠の大開口スライディング(最大サイズ幅3000mm×高さ2540mm)を提供する。住宅の窓も家具のように質感の高いものにしたいというニーズや、近年の開放的で眺望性に優れた大開口窓へのニーズに対応する。また、耐風圧性S-5等級、水密性W-5等級の性能によって、一般的な戸建木造住宅だけでなく集合住宅などの非木造建築物にも対応する。
YKK APは、日本の住宅における木製窓の普及と、新設された断熱上位等級に対応した高断熱窓の拡充によって住宅の高断熱化を推進し、持続可能な社会の実現に貢献していく考え。
雨や紫外線の影響を受ける室外側は、アルミで被覆したアルミクラッド構造になっており、耐候性・耐水性に優れている。さらに室内側の木部の塗装は、下塗りで含浸塗装着色を用い、その上に2層のクリアコートを十分に塗布することで、木目を綺麗に見せながら、傷が付きにくく、紫外線や水分から木部を守る。また、長く安心して使えるように、「APW10年保証」で商品保証を行うほか、木材特有の傷・凹み・色褪せ等の補修についてもプロが請け負う補修サービス(メンテナンスについては同社に窓口を設け、提携会社による補修サービスを有償で受付)を有償で提供する。
国産桧の美しい木目の表情が活きる高耐久な塗装仕上げで、上質な空間を演出する。カラーバリエーションは、室内側木部にはインテリアに合わせやすい4種の塗装色、室外側はアルマイト仕上げの4色と、木調ラミネート仕上げの4色(2色は10月発売予定)を用意している。
2つの中空層を18mmにアップしたアルゴンガス封入総厚45mmのダブルLow-Eトリプルガラスを採用し、熱貫流率0.99W/(m2・K)のトップクラスの断熱性能を実現した。
RC造などの非木造建築物に対応した専用部材を設定。耐風圧性S-5(2400Pa)、水密性W-5(500Pa)などの性能によって10~15階程度(地域・立地条件、建物形状によって異なる)の高さの非木造建築物に使用可能となっている。自然や木を活かした空間に調和する素材感を活かし、集合住宅のキッズルームやゲストルームなどの共有部や居室部のリビング、また宿泊施設などへ、高い断熱性と天然木のぬくもりによる新たな付加価値を提案する。
障子を開けるとストッパーが自動的に作動し、不用意に障子を閉めた際の指はさみを防ぐ「指はさみ防止用ストッパー」を標準装備した。また窓を開ける際、ハンドルを90度倒すと障子と枠の密着が解放される特殊な戸車を採用し、さらにハンドルを押し下げると戸先の部品が枠を押すことで、大きな障子でも動き出しがスムーズに行える「戸先錠付サポートハンドル」を採用している。大開口サイズでも開閉操作が軽く、使いやすい仕様となっている。
[小売価格]
片引き窓(偏芯タイプ)
幅(W)2600mm×高さ(H)2430mm:155万800円
FIX窓
幅(W)1690mm×高さ(H)2430mm:89万2900円
※枠ノックダウン、外観アルミ色の場合
※非木造建築物の場合は、非木造納まり部材を別途加算
(消費税、現場搬入費、組立施工費等は含まれない)
[発売日]7月22日(月)
YKK AP=https://www.ykkap.co.jp
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