- Home&Living2024/10/01 16:00
ダスキン、第20回大掃除に関する意識・実態調査、2023年末の大掃除実施率は52.6%で20年前から10%減少
ダスキンは、全国の20歳以上の男女計4160人を対象に、2023年末の大掃除の実態をインターネット調査した。この調査は2005年(2004年末の大掃除が対象)から開始し、今回で20回目を迎えた。調査の結果、2023年末の大掃除実施率は52.6%となった。20年前の調査からは10%減少しており、年末大掃除は時間をかけない傾向にあることがわかった。同社では、大掃除調査20周年を記念して、10月8日に「20年後の未来の汚れ」についてAI予測を実施した特別Webコンテンツ「AIと考える 汚れ・おそうじ未来予測2044」を公開する予定。
「第20回 ダスキン 大掃除に関する意識・実態調査」の結果によると、2023年末の大掃除実施率は52.6%で、前年(2022年末 51.8%)から微増となった。しかし、大掃除実施率は2009年以降、緩やかな減少傾向にある。また、世帯別の結果をみると、シニア世帯は実施率が半数を下回っていた。一方で、実施率が高かったのは、男女ともに子育て世帯という結果となった。
20年前と比較すると、全体の28.6%が「大掃除にかける時間が減少した」と回答した。一方で、日常の掃除の頻度については、全体の26.6%が増えたと回答した。
大掃除や日常掃除について、20年前と比較して現在のほうが意識している点として、「手間や時間をかけずに実施したい」(50.3%)、「時間にゆとりを持って取り組みたい」(49.7%)が5割前後で上位に挙げられ、特に20代女性や子育て/共働き世帯でその傾向が強いことがわかった。一方、20年前のほうが意識していた点としては、「大掃除は毎年必ず年末年始に実施したい」(21.0%)、「より念入りに掃除するようをしたい」(13.8%)が上位で、これらは男女ともにシニア層で目立つ傾向にあった。
全体的には、20年前と比較として「変わらない」と回答した人が多かった一方で、日常の掃除の頻度が増えた人が26.6%いることから、緩やかながら20年間でライフスタイルや働き方の変化などから、掃除への向き合い方、時間の使い方が多様化していると感じる結果となった。
自分の大掃除の取り組みに対する配偶者の満足度について聞いたところ、9割以上が満足してくれているという感覚を持っていることがわかった。この感覚は男女間で大きな差はなく、男女共に自己評価が高い結果となった。
配偶者の大掃除への取り組みに対する満足度は、全体では80.2%と高い結果となった。しかし、夫の89.4%が妻の取り組みに満足している一方、妻の満足度は72.7%と、約16.7%の差が見られ、妻の満足度は夫に比べて低いことが浮き彫りとなった。この男女差は昨年と同様の傾向だが、妻の満足度は前年比で微増しており、2022年の68.8%から2023年には72.7%に上昇する結果となった。
また、配偶者の満足度について、妻の自己評価(89.7%)と夫からの評価(89.4%)にはあまり差はなかったものの、夫の自己評価(92.8%)と妻からの評価(72.7%)にはギャップががあることがわかった。
配偶者の取り組みに対して満足した理由の1位は、「きちんと汚れが落ちたので」(41.6%)となり、掃除の「成果」を満足の理由にあげる人が最も多い結果となった。妻の満足理由には、夫が「自分や他の家族では掃除が難しい箇所を担当してくれた」ことも挙げられ、男性の役割への評価が高いことが予想される。一方、夫は妻の手際の良さや時間管理といったスキル面を重視する傾向が見られた。
また、不満の理由の1位は、配偶者が「大掃除に積極的でなかった/参加しなかったので」が56.4%となり、不満の理由は「成果」ではなく「取り組む姿勢」がポイントになっていることがわかる。今年末の大掃除では「大掃除へ取り組む姿勢」を意識すると、夫婦円満の秘訣になるかもしれない。
大掃除で掃除した場所の上位は「キッチン」「トイレ」「浴室」で、各々6割後半の家庭が実施していることがわかった。「キッチン」「トイレ」「浴室」が最優先されているのは、日常的に使用頻度が高く、衛生面でも重要だと捉えられていると予想される。
全体的に女性の方が多くの場所を掃除し、「キッチン」(65.2%)が最も多くなっている。男性が最も多く担当する場所は「浴室」(44.2%)、次いで「窓・網戸」(39.7%)、「リビング・ダイニング」(39.0%)が上位に挙げられた。年代による傾向も見られ、50代以上の男性では全体的に多くの場所を掃除する傾向があり、特に「窓・網戸」「照明器具」といった高所の掃除率が男性全体よりも高くなっている。また、「照明器具」の掃除は男女ともに年代が高くなるほど実施率が高くなっていた。
大掃除を実施した日は、全体の65%が12月最終週に実施していた。実施日は「12月30日(土)」(34.5%)、「12月29日(金)」(31.7%)、「12月28日(木)」(18.8%)の順で多く挙げられ、大掃除は“大晦日直前”が多数派といえる。
大掃除にかけた総時間は「4時間以上6時間未満」(25.8%)が最も多く、2~6時間がボリュームゾーンとなっている。
50代以上の女性は特に長時間(平均10時間超)の大掃除を行う傾向が見られた。
1日あたりでは2~3時間(25.9%)が最多で、60代以上の女性は、時間に余裕があるためか、最終週を待たずに大掃除を行っていた。また、体力的な考慮から複数日に分けて実施していると推測される。
1日で大掃除を済ませる人の中で最も多い理由は「計画的に1日で実施した」(35.1%)で、次いで「普段から掃除をしているため汚れていなかった/汚れが少なかった」(23.1%)となった。後者は特に女性30代と60代以上で高い傾向にあり、子育て世帯では「時間がなかった」(19.8%)が全体よりも高い結果となった。
2日以上かける人の主な理由は「身体に負担をかけずに少しずつ大掃除をしたかった」と「1日に大掃除に取れる時間が限られていたから」で、特に60代以上の男女では前者が4~5割と高く、大掃除を身体的負担と捉える傾向が強いことが推測される。また、子育て世帯では「1日に大掃除に取れる時間が限られていたから」(26.3%)が全体よりもやや高くなっていた。
プロへの掃除依頼の実態を探ると、今回の調査では、全体の9.4%(2021年末から2ポイント増)が大掃除をプロに依頼しており、男性(11.7%)が女性(7.3%)よりもやや高く、特に20~30代の若い世代での依頼率が高いことがわかった。また、子育て世帯など時間的制約のある層で依頼率が高い傾向にある。最も依頼率が高いのは「エアコン」(6.7%)だった。
また、プロへの依頼の満足度は、「エアコン」「レンジフード・換気扇」は8割を超える結果となった。これらの満足理由は「自分で掃除するよりもキレイになった」「自分では掃除できない場所の掃除ができた」ことが高い満足度につながった。他にも、「除菌や消毒を意識して掃除してくれたから」「自分で掃除するよりも時間短縮になったから」という理由が挙げられ、プロだからできるクオリティの高さや世の中のライフスタイルの変化や時短志向も強まっていることからプロのハウスクリーニングサービスは、今後も依頼率は上がっていくと予想される。
特にエアコンやレンジフード・換気扇などは、家庭での掃除で、毎年苦戦する場所や苦手な場所は、早めにプロに依頼し、得意な箇所や掃除しやすい箇所の大掃除に注力することで、効率的かつ時短化が達成できるのではないだろうか。
ダスキンでは、年末大掃除の実態を調査・分析をはじめてから今年で20年目を迎えた。大掃除調査20周年を記念して、10月8日には「20年後の未来の汚れ」についてAI予測を実施した特別Webコンテンツ「AIと考える 汚れ・おそうじ未来予測2044」を公開する。生活に身近な汚れが今後どう変化するのか、そうじとの向き合い方は変わっていくのか、AIの力を借りて20年後の未来の汚れについて予測しているとのこと。今回の大掃除調査と合わせて、10月8日に公開となる特別コンテンツにもぜひ注目してほしいという。
[「第20回 ダスキン 大掃除に関する意識・実態調査」概要]
調査目的:2023年末の大掃除についての意識・実態把握
調査対象:20歳以上の男女
調査地域:全国(エリア区分:北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・四国・九州)
調査方法:インターネットリサーチ
調査時期:2024年1月26日(金)~29日(月)
サンプル数:4160サンプル
※全データに対してn数30未満のものは参考値として記載