LIXIL住宅研究所、2023年家庭での節電状況に関する調査、今冬に節電を頑張って続けている家庭は66.2％

LIXIL住宅研究所は、沖縄を除く全国の既婚女性を対象に、今冬の家庭での節電状況に関する調査を実施した。なお、有効回答は556件、調査時期は1月27日から1月29日となっている。その結果、今冬、節電を頑張って続けている家庭が66.2％であることがわかった。

今冬は、政府から家庭における節電の要請があったことから、事前調査の結果、6割以上の人が「節電に取り組んでいる」ことが分かった。事前調査で節電している人々に現在（23年1月末時点）の節電の取り組み状況を確認したところ、今も頑張って節電していると回答した人が66.2％になり、節電に対して若干トーンダウンしている傾向があることが判明した。さらに、今冬の自宅での節電を若干トーンダウン、大幅にトーンダウン、節電しなくなった人々に、その理由を複数回答で質問したところ、「寒さを我慢できなかったから」が最も多く59.2％、「思ったほど省エネに結びつかなかった」25.3％となっており、強い寒波の影響などからトーンダウンしてしまったものと推測できる。

さらに、節電の方法としては、最初はエアコンなどの熱源を使用せずに厚着で対応し、それでも厳しくなってきたらエアコンなどの熱源を工夫して使用、さらに寒い場合は、建物の断熱性能を高めて消費電力を減らす、という流れで節電に取り組んでいるものと思われる。またこの結果から、浴室などの服を脱ぐ場面やエアコンなどを使用していないトイレや廊下などでのヒートショックの発生が懸念される。

同社では、住まいは人の幸せを育む場所であり、危険と隣りあわせではいけないと考えている。太陽光や太陽熱を利用するパッシブデザインや建物の高気密・高断熱は節電効果だけでなく、住む人の健康にも良い影響があることを訴求するとともに、これらの住まいのさらなる普及に努めていく考え。

調査結果では、今冬、自宅で節電に取り組んだとの回答は66.6％、取り組まなかったとの回答は24.0％（事前調査から）に達した。今冬、節電に取り組んだ人の節電の現状は、「節電に取り組み、今も頑張って節電している」が66.2％、「節電に取り組んでいたが、今は若干トーンダウンしている」が27.3％、「節電に取り組んでいたが、今は大きくトーンダウンしている」が2.9％、「節電に取り組んでいたが、途中から節電しなくなった」が1.1％となった。節電を途中でトーンダウンしたり、節電しなくなった理由BEST5は、「節電生活していたが、やっぱり寒さを我慢できなかったから」（59.2％）、「節電生活をしても思ったほど省エネに結びつかなかった」（25.3％）、「家族全員で節電する必要があるのに協力が得られなかったから」（17.8％）、「節電生活は思った以上に面倒だったから」（13.2％）、「もらえる節電ポイントが少なかったから」（11.5％）となった。今冬、節電に取り組んだ人の節電対策BEST5は、「膝掛けや厚手のソックスなどを使用（＝厚着をする）」（58.8％）、「できるかぎり温熱効果の高い下着などを住まいでも着用」（47.1％）、「エアコンの設定温度を低めに」（45.5％）、「家族が集うリビングなどを集中的に暖める」（41.9％）、「部屋全体でなく、ピンポイントで暖める暖房機器（＝こたつなど）を使用」（26.6％）だった。

［調査概要］
有効回答：556サンプル
調査対象：20歳以上の既婚女性
調査時期：1月27日から1月29日
調査地域：全国（沖縄を除く）
調査方法：WEB調査
事前調査について：同調査を実施する前に「今冬、自宅で節電に取り組んだ人」を抽出するために事前調査を実施し、2206名から有効回答を得た（調査時期：1月20日、調査方法、調査会社は本調査と同様）

LIXIL住宅研究所＝https://www.lixil-jk.co.jp/