値上がりに関する意識調査、2022年に商品やサービスの「値上がりを感じた」人は8割超に、最も値上がりを実感したのは「食品・食材」

生活者をターゲットにした新商品や新サービスの“わたしの知りたい”が見つかる情報メディア「マイライフニュース」を運営するヒューマン・データ・ラボラトリは、原材料・エネルギー価格の高騰や急激な円安等による商品やサービスの値上がりについて、生活者の意識を探るため、全国の男女523名を対象にアンケート調査を行った(2022年12月12日~19日)。

2022年は、生活者の暮らしに欠かせない身近な商品・サービスの値上げが相次いだ。この大きな要因として、2022年2月から始まったロシアのウクライナ侵攻による国際的な原材料・エネルギー価格の高騰が挙げられる。また、これ加えて急激な円安にともなう輸入コストの上昇も、物価高に拍車をかけている。こうした状況の中で、2021年に比べて2022年は商品やサービスなどの「値上がりを感じた」人は85.5%に達し、多くの生活者が値上がりを実感していることがわかった。最も値上がりを実感した商品やサービスは、半数以上の人が「食品・食材」(54.6%)と回答し、男性よりも女性のほうが強く実感している傾向がみられた。「値上がり」への対策については、「余分な買い物を控えた」「お買い得品を選ぶようになった」が上位に挙がり、値上げラッシュを乗り切るために消費行動を工夫している生活者の実態が浮き彫りになった。

今回の調査では、2021年に比べて2022年は商品やサービスなどの「値上がりを感じた」(「非常に値上がりを感じた」+「やや値上がりを感じた」)との回答は85.5%に達した。回答者の半数が「非常に値上がりを感じた」と回答しており、2022年は物価が大きく上昇したと感じる人が多かったものとみられる。

「非常に値上がりを感じた」「やや値上がりを感じた」という人に、2022年最も値上がりを実感した商品やサービスを聞いたところ、半数以上が「食品・食材」(54.6%)と回答した。次に、「電気・水道・ガスなどの光熱費」が22.6%となっており、「食」や「光熱費」といった私たちが生活していく上で、必要不可欠な商品やサービスの値上がりを強く感じているようだ。この結果を男女別にみると、「食品・食材」では女性が59.7%、男性が49.1%と女性が男性に比べて10ポイント近く値上がりを感じたと回答していた。一方で、男性は「電気・水道・ガスなどの光熱費」が26.4%、「ガソリン代」が12.0%と女性に比べて値上がりを感じたという回答が多い結果となった。

年代別では、「30歳~39歳」の「食品・食材」が69.4%と他の年代に比べて値上がりを実感した割合が最も多くなった。30代は育ち盛りの子どもと暮らす世帯が多く、食費の割合が他の世帯に比べて高いことが影響しているものとみられる。「60歳以上」では「電気・水道・ガスなどの光熱費」(34.3%)の割合が他の世代に比べて多くなっている。仕事をリタイアし、外出機会も極端に減ってしまい、自宅で過ごす時間が増える年代であることから、光熱費の割合が増える傾向にあることが一因になっていると思われる。

「非常に値上がりを感じている」「やや値上がりを感じている」と回答した人に、値上がりについてどのような対策を講じたかを聞いた結果、「余分な買い物を控えた」が49.9%で最も多くなった。次に「お買い得品を選ぶようになった」が30.2%と消費行動を工夫することで、少しでも安く商品を購入しようとしていることがうかがえる。また、「光熱費を抑える努力をするようになった」(24.6%)、「余分な外出を控えた」(22.1%)と、生活行動を見直すことで、出費を抑えたという人も一定数みられた。

今年の値上げや再値上げについて何か対策を講じるかどうかについて聞いたところ、「余分な買い物を控える」が57.2%と最も高い回答を得た。次に「お買い得品を選ぶ」が34.0%、「光熱費を抑える努力をする」が31.4%と、2022年に行った対策を引き続き実施していくとの回答が上位を占めた。これを男女別にみてみると、男性が女性の比率を上回ったのが「いろいろなお店で購入する」(13.1%)だった。逆に女性は「チラシなどで商品やサービスの情報を入手する」(20.5%)が比較的高い比率を示していた。女性のほうが男性に比べて、効率よくお得感のある商品やサービスを探したいと考えていることが示唆された。

この結果を年代別に見てみると、「余分な買い物を控える」では、年齢が高くなるにつれて、回答比率が高くなっている。また、「光熱費を抑える努力をする」でも同様の傾向がみられた。そして、「自炊をする」では、「20歳~29歳」、「30歳~39歳」、「40歳~49歳」で比較的高い比率を示していた。この点から、若年層では高いから買わない、使わないという選択肢ではなく、「自炊をする」など、これまでとは違ったアプローチで商品を購入したり、サービスを利用することで、出費を抑えたいと考えているようだ。

マイライフニュースの長誠編集長

今回の調査結果を受けて、マイライフニュースの長誠編集長は、「2022年2月ごろから、エネルギーコストの上昇や急激な円安を背景にした原材料価格、包装資材の高騰に加え、物流コストの上昇などを理由に、様々な製品が値上げされている。2023年に入っても、さらなる値上げが後を立たず、私たちの生活に大きな打撃を与えている。回答者の85.5%は、2021年に比べて2022年は商品やサービスなどの『値上がりを感じた』(『非常に値上がりを感じた』+『やや値上がりを感じた』)と回答していることから、多くの人々が物価の上昇を肌で感じているようだ」と指摘する。

「この『値上がりを感じた』人が、2022年最も値上がりを実感した商品やサービスは、『食品・食材』が54.6%と半数を占めた。ロシアによるウクライナ侵攻によって物流が停滞し、小麦等の国際価格の上昇につながっていることに加えて、昨年10月以降、高病原性鳥インフルエンザの拡大による採卵鶏の飼養羽数減少や配合飼料の高騰を受け、鶏卵価格が急騰していることから、『食品・食材』を中心に、今後もさらなる値上げが見込まれる。さらに、ガソリン価格などエネルギーコストも上昇しており、これが、『電気・水道・ガスなどの光熱費』(22.6%)に値上がりを感じたと回答した人が多かった理由といえるだろう」と分析した。

「『値上がりを感じている』人に、値上がりに対して、何か対策を講じたかを聞いた結果、『余分な買い物を控えた』(49.9%)や『お買い得品を選ぶようになった』(30.2%)に多くの回答が集まった。消費行動を工夫することで、家計の支出を抑えたいという人が多かったものとみられる。今年の値上げや再値上げについて何か対策を講じるかについても、『余分な買い物を控える』(57.2%)、『お買い得品を選ぶ』(34.0%)、『光熱費を抑える努力をする』(31.4%)と、昨年行った対策を引き続き実施していくことで家計の支出を抑えたいという人が多いようだ。一方で、節約のためには家計簿をつけて家計を把握し、どこで無駄遣いをしているかを明確にする必要があるともいわれている。しかし、『家計簿をつける』との回答は少数派となっていた。家計簿をつけなければならないほど、家計が逼迫している人はまだ少ないのかもしれない」と、値上がり対策の動きについて見解を述べた。

「東京商工リサーチ(TSR)は、国内の主要食品メーカー121社を対象に、2023年1月以降の出荷・納品分で価格改定を公表した商品について調査を行った。これによると、食品メーカー121社のうち、2023年1月以降の出荷・納品分で値上げを公表したのは64社(構成比52.8%)で5割以上にのぼっていた。64社の値上げの対象商品は、1万36品と1万品を超えている。1万36品目の分類別では、加工食品(2906品)、冷凍食品(2289品)、調味料(1755品)、飲料・酒(1431品)が上位で、今後も『食品・食材』の値上げが続くと予想される。それだけに、『ついで買い』や必要ないものを『安いから』という理由で購入することは控え、必要なものを必要な分だけ購入し、きっちり使い切ることを意識する生活が強いられそうだ」と、今後の見通しを示した。【PR】

[調査概要]
調査名:生活の充実度調査2022
調査対象者:全国の20代~60代 有効回答数 523件
調査手法:インターネット調査
調査時期:2022年12月12日(月)~12月19日(月)

ヒューマン・データ・ラボラトリ=https://www.humandatalab.com/
マイライフニュース=http://www.mylifenews.net/


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