- Study&Work2023/08/29 22:54
東京都、「こどもスマイルムーブメント」のアンバサダー就任式を開催、東京都の小池百合子知事が任命状を授与
東京都は、「チルドレンファースト」の社会の実現に向けて、子どもを大切にする気運を一層高めるため、企業・NPO・学校・区市町村など幅広い主体と連携しながら、官民が一体となって子どもの笑顔につながる様々なアクションを展開する「こどもスマイルムーブメント」を推進している。今回、このムーブメントをさらに広げていくため、こどもアンバサダーにタレントの村山輝星さん、アンバサダーには、タレントの伊集院光さん、教育評論家の尾木直樹氏、2023WBC日本代表監督の栗山英樹氏、パラアスリートの谷真海選手、宇宙飛行士の野口聡一氏、ポップスピアニストのハラミちゃんさん、ソニーグループ シニアアドバイザー/プロジェクト希望 代表理事の平井一夫氏が就任した。8月28日に行われた就任式では、東京都の小池百合子知事から任命状が授与され、アンバサダーとしての意気込みを語った。
「東京都では、チルドレンファーストの施策の一環として、2021年12月から、社会全体で子どもを大切にする『こどもスマイルムーブメント』をスタートしている。企業やNPO、学校、区市町村など社会を担うさまざまな主体に参画してもらい、子どもの笑顔につながるアクションを展開している」と、東京都の小池百合子知事が挨拶。「今回、『こどもスマイルムーブメント』の動きをさらに広げていくべく、各分野で活躍している人たちにアンバサダーに就任してもらった。アンバサダーには、子どもの目線を持ちながら、社会の宝である子どもに対する想いや、子育て・学びなどについて、明るい未来に向けたメッセージを広く発信していってほしい」と、アンバサダーのメンバーが持つ発信力に期待を寄せていた。
ここで、「こどもスマイルムーブメント」アンバサダー就任式が行われ、小池知事から各アンバサダーに任命状が授与された。アンバサダーのメンバーは今後、同ムーブメントが掲げる「社会全体で子どもを大切にする」というコンセプトの発信や企業・団体への参画の呼びかけなど、年間を通じてPRに協力していく。
こどもアンバサダーに就任したタレントの村山輝星さんは、「私は、自分の存在を周りの人に認めてもらえたときに、うれしくて笑顔になる。例えば、『あなたがいたから私も頑張れた』と言われると、自分も誰かの力になれたと感じてうれしくなる。これは、私だけでなく、他の子どもたちも同じだと思うので、子ども一人ひとりの存在や成長を認めてあげられるようなムーブメントを企業や団体の人たちと一緒に作っていきたい」と、子ども世代を代表して「こどもスマイルムーブメント」を盛り上げていくと笑顔を見せた。
アンバサダーに就任したタレントの伊集院光さんは、「自分は子どもがいないので子育てをしたことがなく、自分が育ってきた環境も登校拒否や退学などふらふらしてきたので、アンバサダーとしてふさわしいのか悩んだ。しかし、こうした経験を踏まえて、何らかの理由で笑顔が絶えてしまった子どもに、もう一度笑ってもらえるための存在になれると感じている。他の人では手が届かないところに、自分なら手が届くこともあるかもしれないので、アンバサダーとして頑張っていきたい」と、意気込みを語ってくれた。
教育評論家の尾木直樹氏は、「夏休みが終わって、これから学校が始まるが、学校に行くのを楽しみにしている子どもだけでなく、つらいと感じている子どももたくさんいると思う。そういう子どもたちの声にも耳をそばだてて、子どもファーストで、しっかりと子どもが笑顔になれるようサポートしていく。笑顔になると、免疫力がアップして、幸せホルモンやドーパミンも出てくるので、子どもの笑顔があふれる世の中にしていきたい」と、子どもの気持ちを大事にして笑顔を守っていきたいと述べていた。
宇宙飛行士の野口聡一氏は、「『こどもスマイルムーブメント』のアンバサダーとして、素晴らしいメンバーと一緒に活動できることを楽しみにしている。大人と子どもという単なる対比ではなく、大人にも夢があり、子どもも社会に向けて自分ができることを考える必要がある。その意味では、大人も子どもも、お互いに敬意をもって接していくことが大切だと思っている。そのうえで、子どもたちの笑顔が絶えないような社会を作っていきたい」と、大人と子どもがリスペクトしあえる社会に向けて尽力していくと語った。
ポップスピアニストのハラミちゃんさんは、「『こどもスマイルムーブメント』のアンバサダーに選んでもらえたことを光栄に思っている。私は小さいころからピアニストを目指していていたのだが、途中で挫折し、会社員になった。しかし、会社員時代には休職して、引きこもってしまった時期があった。そんな時に、友人に誘われて都庁にあるストリートピアノを弾いたのだが、これがきっかけになって笑顔を取り戻すことができた。今度は、私が東京都と一緒になって、子どもたちの笑顔を守るだけでなく、作っていけるように頑張っていきたい」と、東京都への恩返しの想いも込めてアンバサダーに力を注いでいくと話していた。
2023WBC日本代表監督の栗山英樹氏と、パラアスリートの谷真海選手、ソニーグループ シニアアドバイザー/プロジェクト希望 代表理事の平井一夫氏は、ビデオメッセージでアンバサダー就任のコメントを届けてくれた。栗山氏は、「子どもたちには純粋に、そしてそのまま元気よく、力強く成長してほしいといつも思っている。しかし今の時代は、例えば東京都では、公園でこれをしちゃいけないとかいろんな規制があり、本当に難しいと感じている。これまでの日本は、家族はもちろん、地域全体で子どもを育てていくという感覚があった。今の子どもたちは、ものすごい大きな魅力を持っているので、それをなんとかみんなで引き出していきたい」と、アンバサダーの活動に全力で取り組んでいく考えを示した。
谷選手は、「私は、これまで夢の力で自分自身の様々な壁を乗り越えることができた。これからの社会を担う子どもたちが大きな夢を持つだけでなく、社会がその夢を叶えるためのサポートを全力でできるようになってほしい、そんな想いを持って今回アンバサダーに就任させてもらった。笑顔あふれる社会、そして子どもたちが夢を持ち、叶えたくなる社会を共に作っていきたい」と、子どもが将来の夢を見られるような社会を目指して取り組んでいくと述べていた。
平井氏は、「あらゆる子どもたちが自分の将来に対して夢や希望を持てる。それが当たり前の世の中になるよう、全力でサポートしていく。次世代の子どもたちのために、子どもが中心となる社会を共に築いていきたい」と、コメントを寄せてくれた。
この後、会場では、アンバサダーに就任した5名が、初仕事として、こども記者からの取材を受け、「子どもが笑顔でいられるための一番のポイントは?」、「大人は子どものことをどう思っているの?」といった質問に、子ども目線に立って真剣な表情で回答していた。
東京都=https://www.metro.tokyo.lg.jp/
こどもスマイルムーブメント公式サイト=https://kodomo-smile.metro.tokyo.lg.jp/