サントリー、未来に水を引きつぐための次世代環境教育「水育」についてセミナー開催、小学校向け「出張授業」の体験会も

左から:サントリーパブリシティサービス PRコミュニケーション事業部 主任 田中省伍氏、サントリーホールディングス サスティナビリティ経営推進本部(地域共創)部長 橋本智裕氏、サントリーボールディングス サスティナビリティ経営推進本部 天然酢の森グループ スペシャリスト 市田智之氏

サントリーは、次世代を担う子どもたちに自然のすばらしさ・水を育む森のはたらきや水を守ることの大切さを伝え、未来に水を引きつぐために何ができるのかを共に考える次世代環境教育「水育(みずいく)」を2004年から始め、今年で20周年を迎える。今回、活動20周年に際して、国内外での活動概要や20年の歴史等について説明する「水育」セミナーと、「水育」の代表的活動の1つである、小学校内の授業で映像や先生との対話を通して学ぶ「出張授業」の体験会を5月28日に開催した。

サントリーホールディングス サスティナビリティ経営推進本部(地域共創)部長 橋本智裕氏

「当社は、“人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造し、『人間の生命(いのち)の輝き』をめざす。”ことをパーパスに掲げ、社会の価値観の変化と要請への対応と潤い・豊かさ・新価値の提供を行っている」とサントリーホールディングス サスティナビリティ経営推進本部(地域共創)部長 橋本智裕氏が同社のサスティナビリティ経営について語る。「当社グループは、水や農作物など自然の恵に支えられた食品酒類総合企業として、自然環境を守り育むことと、人々の生活を潤い豊かにすることが共存し、すべての生命が輝ける社会を、人々と共に目指している」と、水、容器・包装、気候変動、原料といった自然環境に加え、健康、人権、生活文化といったヒトにフォーカスしたサスティナビリティビジョンを掲げているという。「当社グループが掲げる環境目標2030では、水については、工場での節水や水源涵養、啓発活動の推進を行っている。プラスチックについては、『ボトル to ボトル』の水平リサイクルの推進を実施。温室効果ガス(GHG)については、GHG排出の削減推進を掲げている」と目標と進捗について紹介した。

「世界の水不足が深刻化している。2050年までに、世界で50億人以上が水不足に見舞われるとの予測もある。さらに、世界の淡水の70%は農業に利用され、農作物を育てるには大量の水資源が必要となる」と水不足は食料への影響も懸念されるという。「そこで、当社グループでは、水循環を知り、水を大切に使い、水源を守り、地域社会と共に取り組む『水理念』を掲げ、水のサスティナビリティに取り組んでいる」と、水は人々の生命や生活を支える上で、貴重な資源であり、同社グループの企業活動の源泉なのだと語る。「2003年から『天然水の森』活動を実施。熊本県阿蘇で開始し、現在は16都道府県、23ヵ所、1万2000ha超(山手線内側の約2倍)の規模になった。40名超の多彩な専門家と共に活動し、森ごとに『長期ビジョン』を作成。国内工場で汲み上げる地下水量の2倍以上を涵養する“ウォーター・ポジティブ”を実現した」と、20年以上続く「天然水の森」について解説する。「森を守り育むことが、生物多様性の保全につながることから、間伐を行うなど森林整備を行っている。また、生態系ピラミッドの頂点である猛禽類が子育てできる豊かな森づくりを目指した活動も行っている」と、森林整備から生物多様性の保全と水源の保全を行っているという。

「出張授業」で使用される模型や森の土
「出張授業」で使用される教材

「そして、2004年から次世代環境教育『水育』を実施。『水育』は、子どもたちが、自然の素晴らしさを感じ、水や、水を育む森の大切さに気付き、未来に水を引きつぐために何ができるかを考える、次世代に向けたプログラムになっている」とのこと。「『水育』では、『サントリー天然水』のふるさとで開かれる自然体験プログラムや、社会科等の単元として担任の先生と水育講師で行う授業を『出張授業』形式で行っている」と小学生を対象に、水や森の大切さを学ぶ取り組みを20年間行ってきたのだと語っていた。

サントリーボールディングス サスティナビリティ経営推進本部 天然酢の森グループ スペシャリスト 市田智之氏

次に、サントリーホールディングス サスティナビリティ経営推進本部 天然水の森グループ スペシャリスト 市田智之氏が「水育」セミナーについて紹介した。「『森と水の学校』は、当初、子どもの体験の場としてスタート。5年後には次世代環境教育として体系化。自然体験プラス工場見学を通じて『水の大切さ』を学べるように、プロによる運営など、プログラムを体系化した。現在では、4つの現地校+リモート校で開催している」と、森、水、工場を軸に白州、北アルプス、奥大山、阿蘇の「天然水の森」とオンラインで「森と水の学校」を開校しているのだと教えてくれた。

「出張授業」体験会を行う、サントリーパブリシティサービス PRコミュニケーション事業部 主任 田中省伍氏

「出張授業では、水育講師による学年単位の集合型で、『総合』の学業に合わせた形で実施していたが、2012年からはゆとり教育の見直しに合わせてクラス単位で実施。教員と連携してクラス単位の授業型で行っている」と出張授業の変遷について説明する。

「出張授業」体験会の様子

「『森と水の学校』リモート校では、1回の参加者を20組とし、講師と参加者とのコミュニケーションを重視している。また、いろいろな目線(鳥や虫等)の映像を組み合わせたプログラムとなっている。『出張授業』オンライン授業では、教室の子どもと水育講師による双方向のコミュニケーションを重視。テロップやリピート等を使って水実験を映像化している」と、講師との双方向のコミュニケーションはそのままに、オンラインならではの体験ができるプログラムを開発したと紹介した。

各国の次世代環境教育「水育」の出張授業のテキスト

「国内『水育』の参加者数は、年々上昇。現在は47都道府県で実施し、累計参加者数は25万人超となっている」とのこと。「国内のみならず、欧州・アジア・オセアニアの8ヵ国で展開し、累計参加者数は58万人超となっている」と、各地域に合わせたプログラムによって、グローバルな次世代環境教育を実施しているという。「2024年度の『出張授業』の申込も受付中で、1学期の申込は好調に推移。2学期以降も募集を受け付けている」と、「出張授業」ホームページで申込ができると教えてくれた。

20周年特別企画「大人の“水育”体験」のキービジュアル

「今年は『森と水の学校』を6月から8月の土日・祝日を中心に各校複数の日程で開催する。対象は現地校が小学校3年生から6年生と保護者、リモート校は小学校1年生から6年生と保護者となる。定員は先着順で現地校が各30名、リモート校が各40名としている。さらに20周年特別企画『大人の“水育”体験』も開催。白州校は8月3日、奥大山校は8月4日、北アルプス校は8月11日、阿蘇校は8月12日に実施する。対象は20代、30代を想定。抽選制で各回30名の定員としている」と、募集を開始した「水育」セミナーの概要について発表した。

サントリーホールディングス=https://www.suntory.co.jp/


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