セントマティック、香りから言葉を紡ぎ自分だけの物語を創作する感性教育プログラム「香りの授業」を飛騨高山の小学校で開催

高山市立国府小学校での「香りの授業」の様子

嗅覚のデジタライゼーションによって新たな顧客体験を提案するSCENTMATIC(以下、セントマティック)は、7月12日に、香りから言葉を紡ぎ、自分だけの物語を創作する感性教育プログラム「香りの授業」を、岐阜県高山市立国府小学校の3年生65名を対象に開催した。

香りの授業は、子どもの嗅覚を刺激して感じたことを言語化し、自分だけの物語を創作する体験を通じて、豊かな感性を育むことを目的に開発された独自の教育プログラム。2021年11月から、全国の地域の香り(高知(ゆず)・大分(かぼす)・広島(レモン)・大阪堀江(木材)・沖縄(シークァーサー)・福井・横浜(青梅)・秋田(バラ)・長崎(金柑))を用いて、各地の教育機関と連携しながら開催を重ねてきた。

高山市立国府小学校での「香りの授業」の様子

10地域目となる岐阜県高山市立国府小学校の授業では、この時期に収穫を迎える桃の香りを使用。「飛騨のたからもも」としてブランド化に注力する地元の生産者「つむぎ果樹園」の協力によって、授業当日の朝、とれたての果実が教室に届いた。香りの授業は、既存の学校教育ではリーチできなかった嗅覚領域の可能性を拓く機会や、子どもたちが地域に愛着を深める学びの機会として教育機関から反響を呼び、今年下半期は全国各地で毎月の開催が決定している。

高山市立国府小学校での「香りの授業」の様子

「香りの授業」プログラムは、まず、目を閉じて、香りだけに集中してみる。次に、浮かんだ景色やイメージを自由に書き出してみる。さらに、メモの中から好きな言葉を選んで物語をつくる。そして、完成したオリジナルの物語を互いに発表し合う--という流れになっている。

授業に参加した高山市立国府小学校3年生の児童

「香りの授業」に参加した高山市立国府小学校3年生は、「香りをかいで浮かんだ言葉は『ぜんぶ正解』と先生が教えてくれたので、自分の好きなように書けた。私が作ったのは、まずしい家に生まれた女の子が成長していく物語。みんなが作ったのは私の作品とは全然ちがって、自分の発表を聞いてもらうのも、みんなの発表を聞くのもおもしろかった」と感想を述べていた。

授業に参加する高山市立国府小学校 校長の上出武則先生と児童

高山市立国府小学校 校長 上出武則先生は、「子どもたちの創造力を育む『香りの授業』は、今回のような物語の創作に限らず、将来的に彼らが問題解決やチャレンジに取り組む際に、自由で豊かな発想を拓くためのヒントが得られる素晴らしい機会になると感じた」とコメントしていた。

つむぎ果樹園のスタッフと国府小学校3年生担任の先生

つむぎ果樹園 代表 前坂治臣氏は、「桃の香りから生まれた子どもたちの物語に、『幸せ』というワードが数多く入っていたことに、生産者として喜びを感じた。授業をきっかけに、大人になった彼らが桃の香りから地元を思い出してくれたら嬉しい」と話していた。

セントマティックは、香りを言語化するAIシステムを用いて、あらゆるものに“情緒的な体験価値”をプラスできる香りの共創型ビジネスデザイン集団として2019年に設立した。五感の中でも最も未知な領域であった「嗅覚」に着目し、香りを言語化するAIツール「KAORIUM」を開発している。これまで「香り」という概念は個人の感覚の違いによって他者へのイメージの伝達が難しく、明確な指標というものが存在しなかった。KAORIUMの登場によって様々なビジネス上での“香り”の活用が期待できる。セントマティックが取り組むのは「嗅覚のデジタライゼーション」。それは、香りと言葉による「香りの体験」によって人の感性を進化させ、あらゆる業界のビジネスに革新をもたらす。

セントマティック=https://scentmatic.co.jp


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