「ネタマッチ合同ヒット商品発表会」にロングセラー商品やヒット商品が勢揃い、秋冬のネクストブレイク商品も紹介

「ネタマッチ合同ヒット商品発表会」ブース展示の様子

取材者と企業の広報情報をマッチングする「ネタマッチ」は、ヒット商品が売れている裏側や開発エピソード、この秋冬に売れそうなネクストブレイク商品を一堂に紹介する「ネタマッチ合同ヒット商品発表会」を9月17日に開催した。今回の発表会では、「ロングセラー商品」としてキユーピー、キング醸造、コア・コクボホールディングス、大島椿、カンロ、モンテール、「ヒット商品」として貝印、ヤクルト、ふじや食品、岡本、医食同源ドットコムの全11社がブース出展した他、食品卸大手の日本アクセスが「新商品グランプリ 2024年秋冬」の結果から、この秋冬にヒットが期待されるネクストブレイク商品を紹介した。

エムスリー・カンパニー 代表取締役社長の松本淳氏

発表会の開催にあたり、「ネタマッチ」を展開するエムスリー・カンパニー 代表取締役社長の松本淳氏が挨拶。「今回の発表会では、ロングセラー商品とヒット商品の2つのカテゴリーに分けてプレゼン発表およびブース展示を行う。ロングセラー商品は、企業の歴史はもちろん文化や哲学が大きく反映された商品で、その企業のパーパスが具現化されたものであると思っている。一方、ヒット商品については、今年売れた商品やここ数年でブームを起こした注目商品にフォーカスを当てた。年末に向けて、今年の振り返り企画などで取り上げてほしい」と見どころを教えてくれた。「さらに今回初めて、秋冬にヒットしそうなネクストブレイク商品を紹介する。食品卸大手の日本アクセスに参加してもらい、同社が実施した『新商品グランプリ 2024年秋冬』の受賞商品から、秋冬の新商品トレンドについて解説してもらう」と、今後ヒットが予想されるネクストブレイク商品にも注目してほしいとアピールした。

キユーピーの展示ブース

まず「ネタマッチ合同ヒット商品発表会」ロングセラー商品の展示ブースを見てみよう。キユーピーでは、8月22日にリニューアル発売した「キユーピーノンオイル」シリーズを紹介。同社は、1984年に日本初のノンオイルドレッシングを発売して以来、時流に合わせた健康ベネフィットに対応した商品を、時代と共に上市してきた。今回のリニューアルでは、「キユーピーノンオイル ごまと香味野菜」「同 きざみ玉葱」「同 梅づくし」の3商品をラインアップ。素材・だしの香りを味わえる、よりシンプルな配合とした。また、カロリーへの配慮だけでなく、塩分と糖質を25%カット。パッケージも、素材を理解でき、健康感が明確に伝わるデザインに刷新している。リニューアルを機に、20代~40代の消費者へのアプローチを強化していく考え。

キング醸造の展示ブース

ロングセラー商品「日の出みりん」で知られるキング醸造は、みりん・料理酒が主力の老舗醸造メーカー。展示ブースでは、「日の出 糖質ゼロ・オフシリーズ」を紹介していた。2017年に販売開始した「日の出 糖質ゼロ・オフシリーズ」は、糖質制限の必要な家族がいる家庭で、「みんなで同じものが食べられる」と好評を得て、シェアを伸ばしているという。2018年には、本みりんと同じ使い方ができる糖質ゼロ調味料「甘みとコクの糖質0」を発売。現在はシリーズラインアップとして、「日の出糖質ゼロシリーズ」「日の出糖質オフ減塩ぽんずシリーズ」「日の出糖質オフシリーズ」を展開している。新商品としては、糖質60%オフで本格中華料理を味わえる「明日誰かにすすめたくなる中華炒めソース」をアピールした。

コア・コクボホールディングスの展示ブース

コア・コクボホールディングスは、昨年誕生50周年を迎えた「ロックアイス」を紹介。ネーミングの由来は、大きな氷の塊が岩のような見た目をしていたことから「ロックアイス(氷の岩)」と名づけられたという。最大の特徴は、無味無臭・無色透明で、氷の純度が高いため、「溶けても飲み物の味を損なわず、本来の味を引き立てる」こと。過去10年の販売実績は8540万袋に達している。また、2002年にはカップ入りの「ロックアイスグラス」を発売しており、現在SNSを中心に「カスタムドリンク」として話題を集めているとのこと。展示ブースでは、「ロックアイスグラス」を使ったアレンジドリンクも提供していた。

大島椿の展示ブース

2027年に創業100周年を迎える椿油専門メーカーの大島椿は、椿油を使った商品ラインアップを紹介した。主力商品である椿油100%の「大島椿」は、独自の精製技術でろ過だけでは取りきれない夾雑物を除去し、べたつきやにおいのない年間通して安定した品質を実現。昭和の時代から「黄色い箱に椿の花一輪」のパッケージを継承している。同社商品は、クチコミサイトでの評価が高く、これまでに多くの賞を獲得してきた。特に「大島椿ヘアスプレー」は、2022年にSNSでバズったことを機に、1999年の発売から25年が経った現在も若い世代を中心に話題を集めているという。

カンロの展示ブース

カンロでは、糖類ゼロのノンシュガーキャンディ「ノンシュガー のど飴シリーズ」と「ノンシュガー 茶館シリーズ」を紹介していた。同社は、1992年に独特な風味のある枇杷蜜を使用した「ノンシュガーのど飴」を発売。1996年に味わい系の「ノンシュガー珈琲茶館」をリリース。そして、1998年から「ノンシュガー果実のど飴」を展開している。商品特徴は、でんぷんからつくられた甘さ控えめの還元水飴を原材料に使用し、独自の製造技術で「ノンシュガー」と「おいしさ」を両立した。また、アセスルファムK、スクラロースを添加しない配合で、商品にあわせたおいしさを実現している。さらに、ジッパー付きパッケージによって吸湿を防ぎ、おいしさと品質を保持する。9月17日からは、「ノンシュガーミルクのど飴」をリニューアル発売している。

モンテールの展示ブース

今年で創業70周年を迎えるモンテールは、シュークリームやエクレアなどチルド洋生菓子のロングセラー商品を紹介。今も売れ続けている理由として、商品の素材・製法・安全にこだわり続け、あくなき商品改良に取り組んでいることを強調した。2015年からは新シリーズとして、糖質を10g以下にした「糖質を考えたシリーズ」を展開しており、新たなロングセラー商品として定番化しているという。また、今年10月1日には冷凍スイーツのラインアップを拡充し、新商品「氷点下のくちどけ・バニラプチシュー」「同・プリンモンブラン風アイス」の2品を、東北・関東・中部エリアで発売する予定となっている。

貝印の展示ブース

ここからは、ヒット商品の展示ブースを見ていこう。貝印では、カミソリの新シリーズ「miness」と生クリームメーカー「生クリッチ」を紹介。今年3月6日に発売した「miness」シリーズは、体の各部位に合わせたカミソリを展開することで、ストレスのない使用感を実現する。ボディ用、背中用、うで・あし用、わき用、VIOデリケートゾーン用の5アイテムを用意し、個々人に合わせた最適なケアが可能となっている。発売後の反響は大きく、特に背中用は発売4ヵ月で年間出荷目標の90%を達成したとのこと。「生クリッチ」は、生クリーム好きのこだわりから生まれた商品。ボタン一つで、いつでもどこでも簡単に作りたての生クリームを楽しめる。応援購入サービス「Makuake」での先行販売では、発売後3日で初期販売用意分300個が完売。3月25日に同社公式ECで一般発売すると、11日で初回入荷分が完売し、7月末の再販分も7日で完売したという。

ヤクルトの展示ブース

ヤクルトでは、機能性表示食品の「Yakult(ヤクルト)1000」(宅配用)および「Y1000」(直販用)を紹介した。同商品には、「乳酸菌 シロタ株」(L.カゼイ YIT 9029)が1000億個含まれており、一時的な精神的ストレスがかかる状況でのストレスをやわらげ、また、睡眠の質(眠りの深さ、すっきりとした目覚め)を高める機能がある。さらに、乳酸菌 シロタ株には、腸内環境を改善する機能があることが報告されている。1999年の「ヤクルト400」発売後から始まった高菌数・高密度化の検討から起算して、約20年の年月を要して商品化を実現したという。2019年10月から今年6月までの、「Yakult 1000」「Y1000」の累計販売本数は30億本に達している。

ふじや食品の展示ブース

ふじや食品は、「スイーツ胡麻どうふ」シリーズを紹介していた。同社では、スイーツとしての「胡麻どうふ」第1弾として2019年3月に「くるみ胡麻どうふ」を発売。「胡麻どうふ」に新たなジャンルを確立し、「胡麻どうふ」群におけるスイーツ商品の構成比は、2019年度の約5%から2023年度には約20%まで拡大している。8月26日からは、秋の新作「蜜いも胡麻どうふ」を販売開始した。白ねり胡麻に安納芋の焼き芋ペーストと牛乳や加糖練乳を加え、安納芋らしいねっとりとした食感で濃厚な甘さの胡麻どうふに仕上げている。発売初週から販売好調で、順調なスタートを切っているとのこと。

岡本の展示ブース

岡本では、冷え対策靴下の「まるでこたつソックス」シリーズを紹介。同社は、冷え対策靴下として2013年に「三陰交をあたためるソックス」を発売したが、「三陰交」(足首にある部分)という言葉が伝わらず、当初は全く売れなかったという。そこで、リブランディングに取り組み、シンプルでわかりやすい「まるでこたつソックス」にネーミングを変更。リブランディングから9年連続成長を続けるヒット商品となった。今回の展示ブースでは、シリーズ新商品の「おやすみスイッチ」をアピール。つま先をあけておくことで、足先で熱や汗がこもらない設計になっており、血管の集中する足裏を発熱素材で温めることで、つま先まで温める。また、かかとにある「失眠」のポイントを温熱刺激で温め、快眠をサポートするとのこと。

医食同源ドットコムの展示ブース

医食同源ドットコムは、ヒット商品として「Nanoniフェイスタオル」「拭くノ助 スニーカークリーナーシート」「VF(バキュームフライ)シリーズ」をピックアップして紹介していた。「Nanoniフェイスタオル」は、植物由来のパルプからつくられたレーヨン素材100%の使い捨てタオル。2022年8月から販売場所を「美容アイテム」コーナーに変更したことで消費者からの認知度を獲得し、昨年7月のリブランドをきっかけにヒット商品となった。「拭くノ助 スニーカークリーナーシート」は、個包装で持ち運びが便利なスニーカー専用のクリーナーシート。昨年7月の発売時点での立ち上がりは鈍かったが、アフターコロナで外出が増えたことでニーズが拡大したことに加え、Xでのバズりやテレビ番組での紹介によって売上が急増しているという。「VFシリーズ」は、真空フライ製法を採用した健康志向のスナック。「きのこシリーズ」(しいたけスナック、マッシュルームスナック)、「野菜シリーズ」(パプリカスナック、オクラ&長芋スナック)などをラインアップしており、シリーズ累計出荷数は約100万個を突破している。9月2日には新商品「ブロッコリー茎スナック」を発売した。

日本アクセスの展示ブース

そして、日本アクセスの展示ブースには、「新商品グランプリ 2024年秋冬」を受賞したネクストブレイク商品が一堂に集結。「新商品グランプリ」は、春夏、秋冬の年2回のタイミングで発売された新商品を、一般消費者が価格・味・量・使い勝手・トレンド・おすすめ度などを総合的に評価し、ランキングを決定する同社独自の販促企画とのこと。

2024年秋冬グランプリを受賞した「割るだけスープ ホタテチャウダー」

2024年秋冬のグランプリは、「割るだけスープ ホタテチャウダー」(理研ビタミン)が受賞した。同商品は、加工食品1位とのダブル受賞となっている。また、冷蔵食品1位は「ソイーネ 豆腐ミニハンバーグの素 てりやき風味」(ハウス食品)、冷凍食品1位は「まるかじゅり グレープフルーツ&オレンジ」(アヲハタ)、アイス1位は「サクレ濃いみかん」(フタバ食品)が受賞した。日本アクセスでは、この結果から、2024年秋冬は「消費者ごとのライフスタイルに重なる商品」がトレンドになると予測している。

ネタマッチ=https://netamatch.com/
エムスリー・カンパニー=https://www.m3com.jp/
新商品グランプリ=https://newgp.nippon-access.co.jp/


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