セントマティック、東大共同研究の知見を活かした「香りの授業」を鳥取県立智頭農林高校で開催、「二十世紀梨」の香りを使用

鳥取県立智頭農林高等学校での「香りの授業」の様子

嗅覚の新たな顧客体験を提案するSCENTMATIC(以下、セントマティック)は、9月25日、香りから言葉を紡ぎ、自分だけの物語を創作する感性教育プログラム「香りの授業」を、鳥取県立智頭農林高等学校の1年生20名を対象に開催した。

セントマティックは2020年2月から、嗅覚研究のトップランナーである東京大学 大学院農学生命科学研究科 東原和成研究室と連携し、共同研究を行ってきた。この研究を通じて、香りと言葉を同時にインプットする体験が、人間の脳のさまざまな領域を活性化させることが解明されつつあるという。香りの授業は、同研究から得られた知見を背景に、既存の学校教育ではリーチできなかった嗅覚領域の可能性を拓く機会や、地域の香りを通じて故郷への愛着を深める学びの機会として、全国の教育機関と連携しながら開催を重ねてきた。

鳥取県立智頭農林高等学校での「香りの授業」の様子

今回は、鳥取県立智頭農林高等学校の選択美術クラスの1年生を対象に授業を実施。「香りをテーマに学んでみたい」という生徒の声をきっかけに、先生から問い合わせがあり実現したとのこと。授業で用いたのは、県を代表する特産「二十世紀梨」の香り。味覚・視覚・触覚・聴覚を使わず、梨の淡い香り(嗅覚)だけに集中して言葉を紡ぎ出すという未知の体験に最初は戸惑っていた生徒たちも、授業が終わる頃には、みずみずしい感性に満ちた素敵な物語を創作してくれた。

鳥取県立智頭農林高等学校での「香りの授業」の様子

「香りの授業」のプログラムは、まず、目を閉じて、香りだけに集中する。次に、浮かんだ景色やイメージを自由に書き出してみる。そして、メモの中から好きな言葉を選んで物語をつくる。最後に、完成したオリジナルの物語を互いに発表し合った。

「香りの授業」に参加した鳥取県立智頭農林高等学校1年生の生徒

「香りの授業」に参加した鳥取県立智頭農林高等学校1年生の生徒に感想を聞くと、「梨の『香り』だけに感覚を研ぎ澄ませて、その瞬間に思い浮かぶ風景や季節、色、音、キャラクターなどを具体的な言葉に変換していく体験は初めてだったので面白かった。香りを嗅いで、草原の木から実が落ちる音が本当に聞こえたような気がしたし、物語の主人公としてカメが思い浮かんだことに自分でも驚いた」と話していた。

取県立智頭農林高等学校 選択芸術 美術 担任の奥井彩音先生

鳥取県立智頭農林高等学校 選択芸術 美術 担任の奥井彩音先生は、「美術選択のクラスということもあり、日頃から絵を描くことは好きな生徒も、言葉を使って自己表現をするとなると苦手意識を持ってしまうことが多かったのだが、今日は生徒たちの意外な一面を見ることができた。香りに刺激されて各々の豊かな感性が言葉になって生まれてくる様子や、セントマティックの人たちの関わりによって生徒たちの個性が見事に引き出されていくプロセスは、見ていて非常に勉強になった。二十世紀梨の香りから生まれた生徒たちの素敵な物語は、地元の農協の人々にぜひ届けようと思っている」とコメントしていた。

セントマティックは、香りを言語化するAIシステムを用いて、あらゆるものに“情緒的な体験価値”をプラスできる香りの共創型ビジネスデザイン集団として2019年に設立した。五感の中でも最も未知な領域であった「嗅覚」に着目し、香りを言語化するAIツール「KAORIUM」を開発している。これまで「香り」という概念は、個人の感覚の違いによって他者へのイメージの伝達が難しく、明確な指標というものが存在しなかった。KAORIUMの登場によって様々なビジネス上での“香り”の活用が期待できる。セントマティックが取り組むのは「嗅覚のデジタライゼーション」。それは、香りと言葉による「香りの体験」によって人の感性を進化させ、あらゆる業界のビジネスに革新をもたらす。

セントマティック=https://scentmatic.co.jp


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