テックビズ、フリーランス保護新法施行を受けて全額返金対応付きの企業向けフリーランス活用サポート「FREELANCE+」を提供開始

左から:テックビズ代表取締役の中島一樹氏、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授の岩本隆先生

テックビズは、11月1日のフリーランス保護新法施行を受けて、業界初(フリーランスエージェントが公表するサービスにおいて(10月時点、同社調べ))となる、全額返金対応付きの「企業向けフリーランス活用総合サポート『FREELANCE+(以下、「フリーランスプラス」)』」を11月1日から提供開始した。同サービスは、フリーランス活用にともなう企業のリスクや負担軽減を目的とし、テックビズが実施した実態調査結果に基づいて開発され、フリーランスと企業の持続可能な関係構築の支援を目指すという。10月31日に行われた新サービス発表会では、「フリーランスプラス」に関する説明を行った他、同社が実施したフリーランス活用についての調査結果について報告した。

フリーランスという働き方は近年大きな注目を浴びており、その人口も増加している。しかし、契約内容の変更や報酬の支払い遅延などのトラブルも多く、フリーランスが安心して働ける環境の整備が求められている。こうした背景を受け、11月1日から「フリーランス保護新法」(正式名称:「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律案」)が施行された。これによって、フリーランスが不当な不利益を受けることなく、より安心して働ける環境が整備されることが期待される。しかし、フリーランス人口の増加が今後見込まれる中、企業とフリーランス双方の成功への道を創るためには、フリーランスだけでなく発注する企業の環境整備を充実させることが急務となる。そのため、フリーランス保護新法施行で増加する企業の負担を分散、軽減するサポート・サービスが求められる。

「FREELANCE+」のサービスパネル

このような時代の変化を受けて、テックビズは11月1日から業界初となる全額返金保証付きの新サービス「フリーランスプラス」を提供開始した。これによって、フリーランスには主体的に働ける場と環境を提供し、企業には人材不足やDXといった変化の激しい社会における、持続的な成長を支援するという。

新サービス発表会では、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授の岩本隆先生を招き、新法施行後の企業のフリーランス活用に関する講演を行ってもらった他、テックビズ代表取締役の中島一樹氏が、テックビズの紹介とフリーランスの現状と課題について発表した。また、テックビズ HRBIZ責任者の藤村大輔氏が、企業のフリーランス活用についての独自調査および新サービス「フリーランスプラス」を紹介した。

テックビズ代表取締役の中島一樹氏

「内閣官房2020年調査によると、2010年から労働人口は減少している。こうした人材不足の解決の鍵として注目を集めているのが“フリーランス”で、日本のフリーランス人口は462万人に達している」と、中島氏が紹介する。「当社は、フリーランスがより主体的に働ける場と環境の提供を目的にサービスを展開。企業には案件掲載を提供してもらい、その案件に対する人材を紹介している。フリーランスに対しては、案件の紹介だけでなく、キャリア相談や勉強会の実施、福利厚生なども提供している」と、同社のビジネスモデルについて説明した。「当社の福利厚生サービスは、税務サポートや報酬の即日払い、損害賠償保険、無料健康診断などがあり、こうしたサービスが評価され、フリーランスの継続率は97%に達している」と、福利厚生の充実がフリーランスから高く評価されていると胸を張る。「また、ITフリーランス向けにサービスを展開してきたが、その他の分野で活躍するフリーランス向けのサービスも行っている」と、多角的にサービスを広げていると話していた。

テックビズ代表取締役の中島一樹氏

「そして、11月1日からフリーランス保護新法が施行された。この新法では、書面での契約締結の義務化や不当な報酬の引き下げや支払遅延の禁止、ハラスメント防止処置の努力義務、能力開発支援や出産育児等による休業への配慮といった点を通じて、取引の正当化を図る法律となっている」と、フリーランス保護新法について紹介する。「新たな法律が施行されるのにも関わらず、74.5%の企業がフリーランス活用に課題を感じていると回答。そこで、フリーランス向けの包括サポートサービスおよび企業向けフリーランス活用サービスを展開することで、フリーランス保護新法に対応し、成長戦略のためにフリーランスを企業が活用するという流れを作っていきたいと思っている」と、フリーランスの活用によって企業の業績を高めていけるようなサービスを提供していくと意気込んだ。

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授の岩本隆先生

次に、岩本先生が「企業変革のためのフリーランス活用」と題した講演を行った。「フリーランスの定義は、常用雇用なしの小規模企業者、小規模企業者ではないフリーランス(本業)、小規模企業ではないフリーランス(副業)とされている」と、日本におけるフリーランスについて解説する。「米国では、2023年のフリーランス人口は7330万人に達し、2028年までには9000万人を超え、労働者の半分以上がフリーランスになると予測される。米国以外の国でもフリーランス活用が活発化しており、フリーランスマネジメントのプラットフォーマーが各国・地域で急成長している」と、諸外国ではフリーランスの活用でスキルギャップを埋めていたり、経営戦略上フリーランス活用が重要になってきていると説明する。「国際サスティナビリティ基準審議会の人的資本研究プロジェクトのテーマ案の中にも代替ワークフォースというフリーランスに関するテーマが設けられている」と、サスティナビリティの面からもフリーランスが重要視されつつあると指摘する。

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授の岩本隆先生

「日本では、来年2025年に、老朽化したシステムが残ることによって最大で年間12兆円の経済損失が見込まれる『2025年の崖』や、1947年から1949年生まれの団塊世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年を境に生じる『社会保障負担増大』、『労働力不足』、『少子高齢化』などのさまざまな問題が生じる『2025年問題』が危惧されている」と、来年は日本に大きな問題が起きる年になると予想されているとのこと。「こうした中、フリーランスに関する調査では、フリーランス活用の主な理由として、『即戦力を確保できるから』が最も高い回答を得た。さらに成長企業の89.1%がイノベーション貢献を実感していた。また、成長企業ほどフリーランスを積極活用していることがわかった」と、企業の成長にとってフリーランスは欠かせない存在なのだと調査結果を基に断言する。「このため、企業の変革に向けた人材においては、従業員に対するマネジメントだけでなく、フリーランスに対するマネジメントも求められるようになる」と、人材資本として注目を集めるフリーランスであるものの、従業員のようなマネジメントが行き届いていないだけに、深刻な人材不足を迎える今こそフリーランスマネジメントが必要になっていくと訴えた。

テックビズ HRBIZ責任者の藤村大輔氏

「企業の成長戦略のためのフリーランス活用」を促進する新サービスについて、藤村氏が紹介した。「企業向けフリーランス活用総合サポート『フリーランスプラス』は、業界初の全額返金対応付きマッチング品質保証となっている」と、業界初の新サービスを提供すると意気込む。「『フリーランスプラス』では、マッチングサポート、契約サポート、稼働サポート、情報管理サポートに加えて、万が一、マッチングに問題があれば、全額返金するサービスを加えた」と、マッチング品質を保証すると力説する。「『フリーランスプラス』を提供するに至った背景には、74.5%の企業がフリーランス活用に課題を感じており、58.1%の企業がフリーランス活用でミスマッチを経験していた」と、同社が実施したアンケート調査について説明する。「また、フリーランス活用時に感じるリスクでは、『スキルミスマッチ』『フリーランスの突然の離脱』『機密情報の漏洩』『契約トラブル』『法的責任の不明瞭さ』が上位となった。こうしたリスクを回避できるサービスとして誕生したのが『フリーランスプラス』となる」と、企業が抱くフリーランスに関する課題を解決することを目的に新サービスを展開すると訴える。「新サービスでは、フリーランスとのマッチングや契約、稼働、情報管理といった部分を包括的にサポートすることでマッチング品質を保証することができるようになっている」と、精度の高いマッチングや偽装請負のリスク軽減、人材の業務への集中、セキュリティ管理の手間低減で品質を保証すると力説する。「返金対応については、スキルミスマッチによる離脱や突然の離脱、稼働時間の不足が発生した場合、全額返金する」と述べていた。

テックビズ HRBIZ責任者の藤村大輔氏

最後に藤村氏は、「新サービス『フリーランスプラス』を通じて、フリーランス活用時における包括的なサポートを実施し、リスクを最小限に抑え、安心してフリーランス活用できる社会にしていく」と、新サービスがフリーランス活用の一助になれるようにアピールしていくと話していた。

テックビズ=https://techbiz.com


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