- Study&Work2025/03/26 23:55
プログラミングコンテスト「第2回ドコモ未来ラボ」の最終審査会を実施、「みらいのまほうどうぶつえん」がグランプリを受賞

NTTドコモ(以下、ドコモ)は、全国の3歳から中学生までを対象にした、プログラミングコンテスト「第2回ドコモ未来ラボ」(以下、ドコモ未来ラボ)の最終審査会を3月22日に実施した。当日は、第1回の約2倍となる応募総数2056作品の中から選ばれた参加者16名がプレゼンテーションを行い、各部門で最優秀賞、表現力賞、未来力賞、発想力賞を決定。グランプリは、未就学児童の部から高鷹迅さんの作品「みらいのまほうどうぶつえん」が受賞した。
「ドコモ未来ラボ」は、子どもの夢や未来の応援を目的とした「ドコモ未来プロジェクト」の取り組みの一つとして、2023年10月から開始したプログラミングコンテスト。日本全国の3歳から中学生までを対象に、「未来の新発明」をテーマとしたプログラミング作品を募集した。今回は第2回の開催となり、第1回の約2倍となる2056作品の応募が寄せられた。コンテストの審査基準である固定概念にとらわれない発想力、プログラミングを通した表現力、未来への期待が感じられる未来力の3点をもとに審査を行い、未就学児童の部、小学校1~3年生の部、小学校4~6年生の部、中学生の部から各4名ずつ、最終審査参加者計16名を決定した。

応募作品には、日常生活のちょっとした不便を解消するアイデアから、未来の暮らしを豊かにする革新的な技術まで、多彩な発想が集まった。また、子どもならではの自由な発想で生み出されたユニークなアイデアに加え、現代社会が抱える複雑な課題に向き合い、新たな解決策を提示する意欲的な作品も見受けられた。それぞれの作品には、創造力や探求心が詰まっており、実用化の可能性を感じさせるものも多くあった。

3月22日に行われた最終審査会では、慶應義塾大学教授/CANVAS理事長の石戸奈々子氏、HEART CATCH 代表取締役・プロデューサー/武蔵野美術大学 客員教授の西村真里子氏、プログラミング言語 ビスケット開発者/コンピュータのはかせ 原田康徳氏、NTTドコモ ブランドコミュニケーション部長の寛司久人氏が審査員を務め、参加者16名が自らステージに立ち、作品の魅力や独自の発想、プログラミングへの想いを力強くプレゼンテーションした。

参加者全員のプレゼンテーションが終わると、最終審査員による協議が行われ、厳正な審査のもと、未就学児童の部、小学校1~3年生の部、小学校4~6年生の部、中学生の部の各部門で最優秀賞、表現力賞、未来力賞、発想力賞を決定した。そして、「第2回ドコモ未来ラボ」グランプリには、未就学児童の部 最優秀賞の高鷹迅さんの作品「みらいのまほうどうぶつえん」が輝いた。グランプリを受賞した高鷹さんは、「本当にうれしい。うれしすぎて、地球を飲み込んでしまいそう」と喜びを爆発させていた。

最終審査員を務めた慶應義塾大学教授/CANVAS理事長の石戸奈々子氏は、「どれもグランプリといいたいほど素晴らしい作品ばかりで、最終審査の協議は揉めに揉めた。その中で私は、特に、未来をどのように描いているかという視点で審査を行った。このコンテストが、みんなが思い描く多様で希望に満ちた未来を共有し、より豊かで幸せな世界を共に創り上げていく場になることを願っている」と語った。

HEART CATCH 代表取締役・プロデューサー/武蔵野美術大学 客員教授の西村真里子氏は、「未来を感じるたくさんのアイデアを見せてもらい、まるでみんなと一緒に冒険をしたような気持ちになった。この素晴らしい景色を見せてくれたのは、みんなが努力の成果を発表してくれたおかげだと感じている。発表を終えて、達成感や充実感を感じている人も多いと思うが、それは、自分の力で一歩を踏み出し、努力を重ねたからこそ得られた特別な感覚。これから先も、その一歩一歩を大切に、努力を続けていってほしい。そして、今日のような達成感を、これからの様々な場面で何度も味わってほしい」とエールを送ってくれた。

プログラミング言語 ビスケット開発者/コンピュータのはかせ 原田康徳氏は、「みんなの面白い未来を見せてもらって、本当にお腹いっぱいになった。これから来るAIの時代には、コンピュータが得意である必要がなくなり、実は『こういうことがやりたい』とか、思いつくことが求められる時代になる。『こういう問題を解決したい』といった思いのある人が、AIと一緒にいろいろなことをやっていけると考えている。今日のみんなはそういうことを思いついているし、やりたいと思ってるので、それをやめないで、ずっと続けていってもらいたい。みんなが大人になった頃には、素晴らしい世の中になっていると感じるので、私ももうちょっと長生きしたい」と、子どもたちの成長に期待を寄せていた。

NTTドコモ ブランドコミュニケーション部長の寛司久人氏は、「みんなの未来の発想に対して、すごく元気をもらった。今日、コンテストに参加している同じ部門の4人は仲間だと思う。一緒にプログラミングをやっている仲間がこんなにいるということも含めて、財産になればうれしい。ドコモとしては、このような未来を担う子どもたちを支えていく事業をこれからも続けていきたいと思っている」と、今後も自由な発想を表現できる場を提供することで、子どもたちの初めてを応援していく考えを示した。

それでは、「第2回ドコモ未来ラボ」の受賞作品を紹介しよう。未就学児童の部 最優秀賞およびグランプリを受賞した、高鷹迅さんの「みらいのまほうどうぶつえん」は、動物の名前を呼ぶと、高鷹さんが描いた動物の絵が現れる。そして、人の動きにあわせて、一緒に動く。声と動きで操作できるので、小さな子どもでも、動物になりきって楽しむことができる。

未就学児童の部 発想力賞を受賞した、中井恵那さんの「ふしぎななべ」は、材料を2個入れて混ぜると、いろいろな料理を作ってくれるプログラム。未来の鍋なので、材料からは想像もできないような料理を作ってくれる。入れた材料によって、鍋のロボットの表情も変化する。

未就学児童の部 表現力賞を受賞した、荒木孝介さんの「速く走れてどこにでも行ける靴」は、速く走ることができて、どこにでも行くことができる靴。走るのが好きだけど疲れてしまうため作ったとのこと。好きな青い靴を履くと宇宙まで行けるという動きを表現した。

未就学児童の部 未来力賞を受賞した、下里響生さんの「おかたづけキャッチャー」は、クレーンゲームみたいなアームが車についたロボット。アームでゴミを拾っておかたづけをしてくれる。

小学校1~3年生の部 最優秀賞を受賞した、池田裕樹さんの「花火で花をいっぱい咲かせよう」は、テレビで戦争が起こっているのを知り、悲しい気持ちになり、少しでもみんなが嬉しい気持ち、やさしい気持ちに変わったら良いなと思って作ったとのこと。ボタンを押すと花火が上がる。花火は雨になって、水の無い荒れた土地に降ってきれいな花をいっぱい咲かせる。

小学校1~3年生の部 発想力賞を受賞した、菅原快晴さんの「マナーQuest ~楽しく食事マナーを学ぼう!~」は、食事マナーをゲーム感覚で楽しく学べるプログラミング。正しい食事マナーを身につける機能、楽しく食事マナーを学べる機能と、大きく2つの機能で構成されている。

小学校1~3年生の部 表現力賞を受賞した、土田晃輔さんの「次世代型募金箱 仕分けジョーズ」は、コインと新紙幣を判別・仕分けし、合計金額を計算する次世代型募金箱となっている。

小学校1~3年生の部 未来力賞を受賞した、山下瑳久さんの「アイシャルディスタンス」は、目が悪くなるのを防ぐためのプログラム。デジタル機器を使ったり、読書をするときに目を守る3つのポイント(画面から30cm以上離す/明るい場所で使う/定期的に目を休める)を守れるように助けてくれる。使い方が簡単なので、子どもからお年寄りまで誰でも使うことができる。

小学校4~6年生の部 最優秀賞を受賞した、根岸暖さんの「旅するフローティングハウス」は、海の上で自給自足できるフローティングハウスとワールドをRobloxで作成したという。

小学校4~6年生の部 発想力賞を受賞した、森然さんの「Learning to Hacking」は、サイバーセキュリティの基礎を誰でも気軽に学べるアプリとなっている。

小学校4~6年生の部 表現力賞を受賞した、河地智陽さんの「家族を超魅了!IoT調味料残量チェッカー」は、ソースや醤油などの調味料を置くためのBox。ただのBoxではなく、作成した調味料残量チェッカーに調味料をセットすると、内部で調味料の残量(重量)をリアルタイムに計測し、調味料の残量が少なくなった状態が12時間続いた場合、携帯電話にメールを送信してくれる。これによって外出先からも自宅にある調味料の残量を把握でき、買い物時の買い忘れを防ぐことができるとのこと。

小学校4~6年生の部 未来力賞を受賞した、佐藤優成さんの「おにぎりファクトリー」は、鍋の中に米を入れて、タンクの中に水を入れると、自動でご飯を炊くことができる。ご飯が炊けたら、蓋を取ると、自動でふりかけをかけ、おにぎりを作ってくれる。

中学生の部 最優秀賞を受賞した、若狭裕人さんの「アルファベット列で作曲するアプリ」は、アルファベット列を音列に変換して、音として出力するアプリ。入力欄に入力されたアルファベット列を規則的に音列に変換する。また、アプリの使用者は音色や調などを選択することによって、作曲を楽しむことができる。音色や調を選択する際に音楽的な難しい用語が出てくるが、それらの用語を表示することも可能となっている。

中学生の部 発想力賞を受賞した、石澤滉基さんの「ピンチを救え!!災害緊急お助けロボ」は、主に災害時、緊急時に使用する装置で、家の玄関に設置して使用する。機能としては、遠隔で緊急事態であることを示したり(ラズパイ3)、メッセージの録音(マイクロビット)、来客通知(ラズパイ4)、鍵忘れ通知機能(MESH)などがあるとのこと。

中学生の部 表現力賞を受賞した、渡邊幸成さんの「戦って勝ち取ったカルピスは世界一うまい」は、ボタンを押すとカルピスが注がれ、カルピスを賭けて足踏みで対決する二人用対戦型カルピスマシーンとなっている。

中学生の部 未来力賞を受賞した、柏春花さんの「空飛ぶ自動車とAI自動運転の未来」は、「空飛ぶ自動車」と「AIによる自動運転」が普及した未来の交通システムを想像した作品。地上と空中、それぞれの移動時間を比較して、空飛ぶ自動車によって移動時間がどれほど短縮されるのかをシミュレーションした。さらに、地上で渋滞が発生する様子をシミュレーションし、空中ではAIが自動車を制御することで渋滞が起こらない仕組みも再現している。
NTTドコモ=https://www.docomo.ne.jp/
ドコモ未来ラボ=https://docomo-mirai.tda.docomo.ne.jp/lab/index.html
ドコモ未来プロジェクト=https://docomo-mirai.tda.docomo.ne.jp/
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