- Study&Work2025/04/04 19:02
東京都、STEM分野での女性活躍推進へ「女子中高生向けオフィスツアー」を開催、SUBARU東京事業所で自動ブレーキ機能を体験

東京都は、STEM(科学、技術、工学、数学)分野での女性活躍を推進するため、女子中高生が将来の自分をしっかりイメージして進路選択することを応援している。3月27日には、春休み企画として、女子中高生を対象としたSUBARUのオフィスツアーを実施した。今回のツアーでは、SUBARU東京事業所のオフィスや実験施設の見学を通じてクルマづくりへの理解を深めてもらうと共に、女性社員との対話セッションを通じて、自動車メーカーで働く女性のリアルを女子中高生に伝えた。また、試乗体験コーナーでは、いのちを守る運転支援システム「アイサイト」の自動ブレーキ機能を実際に乗車して体験してもらった。

オフィスツアーに先立ち、東京都 生活文化スポーツ局 女性活躍推進担当部長の樋口桂氏が挨拶。「『STEM』は、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)の4分野の総称で、今後の科学技術の発展に必要不可欠な分野といわれている。一方で、日本の大学でSTEMを学んでいる女性は非常に少ないという現状がある。この背景には、“理系は男子・文系は女子”といったアンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)が働いているとされており、そのために女子中高生の夢や将来の選択肢が狭まってしまうのはもったいないと感じている」と、日本のSTEM分野には女性の参画が非常に少ないのだと指摘する。「アンコンシャスバイアスを解消するためには、本人が実際に体験することで、思い込みを上書きすることが重要になる。そこで東京都では、STEM分野での女性活躍を応援するため、企業などと連携し、都内在住の女子中高生を対象にオフィスツアーを開催している。今回のSUBARUオフィスツアーを通じて、自動車メーカーの現場で働く様子を実際に見て、先輩の女性社員からたくさんアドバイスをもらって、STEM分野における進路の選択肢を広げていってほしい」と、参加した女子中高生にメッセージを送った。

続いて、SUBARU 人事部 ダイバーシティ推進室の稲森文華氏が、同社の会社概要について説明した。「当社は、1917年に飛行機研究所として創業し、戦後の解体を経て、1953年に富士重工業が誕生。2017年にSUBARUへ社名を変更した。当社の原点は、『人を中心に据えたクルマ造り』であり、1958年に発売した『スバル360』は、『家族4人でドライブを可能にするクルマを作りたい』という夢から生まれた自動車となっている。1965年には、『スバル360』で全面衝突試験を開始。さらに『人を守る』ことは、クルマを造る者の責務と考え、様々な試験を自主的に行い、運転者だけでなく家族や歩行者保護等の研究も実施している」と、揺るがぬ安全思想のもと、乗る人の命を守るクルマ造りを徹底していると強調する。「SUBARUの中で、この東京事業所は、エンジン部分であるパワーユニットの研究・開発を手掛けている。技術部門の主な役割としては、商品企画フェーズでは先行開発や特許取得、開発フェーズでは設計や実験・評価、製造フェーズでは生産管理や製造品質管理などがある。また、広く開発から販売後までの品質保証やアフターサービスにおいても技術部門のスタッフが活躍している」と、技術部門が担う役割について教えてくれた。
「DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の取り組みとしては、多様性を尊重し、誰しもが持ち合わせる個性を活かし、能力を最大限に発揮できる組織づくりや働きやすい職場環境の整備を進めている。特に女性活躍については経営課題とし、女性の採用、育成、定着に全社を挙げて取り組み、制度および風土の改革を推進している。昨年4月1日時点での女性社員の比率は7.9%、役員比率は25.0%、管理職比率は3.8%であり、まだ道半ばであると感じている。技術系総合職の採用状況としては、昨年度は204人のうち女性は16人となっている」と、女性活躍推進の現状を説明。「また、女性活躍推進の一環として、仕事と育児の両立を支援しており、フレックスタイム制や時短勤務、リモートワーク、子どもの看護休暇(有給)、育児支援手当の給付などの環境整備を行っている。さらに、男性の育児休業取得も促進し、2023年度の取得率は58%、約7割の人が1ヵ月以上取得していた」と、女性が働きやすい環境づくりに力を注いでいるとアピールした。
会社概要の説明が終わると、いよいよオフィスツアーがスタート。東京事業所の実務オフィスや実験設備を巡り、クルマがどのように開発されているのかを紹介した。実務オフィスでは、技術部門の社員がCADを使って部品の設計に取り組んでいる様子などを見学した。また、実験施設の見学では、様々な温度条件での走行実験を行う環境室に入り、約-10℃まで冷やした実験環境を体感してもらった。

そして、試乗体験コーナーでは、いのちを守る運転支援システム「アイサイト」の自動ブレーキ機能「プリクラッシュブレーキ」を実際に乗車して体験した。プリクラッシュブレーキは、衝突の危険がある場合、ドライバーに注意を喚起し、回避操作がない場合はブレーキ制御を行い、自動的に減速または停止する。今回のデモ走行では、時速約20kmでブレーキを踏まずに走行し、障害物の手前で自動でブレーキがかかることを体験。参加した女子中高生は、「止まるかどうかドキドキした」「本当にちゃんと止まった」など、驚きを隠せない様子だった。

オフィスツアーの後には、SUBARU東京事業所の技術部門で活躍している女性社員との対話セッションが行われた。対話セッションでは、バッテリーシステム開発部、車両環境開発部、パワートレイン設計部、CBPM(Connected Business Planning and Management)、材料研究部から6名の女性社員が出席。参加した女子中高生は6グループに分かれ、それぞれ自動車メーカーの開発現場でリアルに働く女性社員との交流を深めた。対話セッションの中で、女子中高生たちは、学生の視点から様々な疑問や質問をぶつけ、自分がSTEM分野で活躍する未来に向けてヒントを探っていた。
東京都=https://www.metro.tokyo.lg.jp/
SUBARU=https://www.subaru.co.jp/
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